新着情報

What's New

新改善基準の話・第13回 1日の拘束時間 その4

新改善基準の1日の拘束時間について、前回でひととおりの説明を終わりました。
でもちょっとわかりにくかったと思うので、時間帯別に区切った表にまとめ直しておきます。
長距離運送以外の場合
 13時間以下       ・・・「原則」の範囲内
 13時間超14時間以下  ・・・「原則」の範囲外(努力義務なし)
 14時間超15時間以下  ・・・「延長」(回数を少なくする努力義務[週2回以内、日が連続しない])
 15時間超       ・・・ 違反
長距離運送の場合 
※ 長距離運送の条件は、その週が「すべての一の運行が450km以上」と「休息期間が住所地以外の一の運行がある」を満たすこと

 13時間以下     ・・・「原則」の範囲内
― 
 13時間超14時間以下・・・「原則」の範囲外(努力義務なし)
― 
 14時間超16時間以下・・・「延長」(回数を少なくする努力義務[週2回以内、日が連続しない)〈
■ 
■  15時間超16時間以下・・・ 週2回まで(3回目から違反)〈
― ―
 16時間超     ・・・   違反
  *  *  *
もう一つ、「1日の拘束時間」の「1日」の範囲について補足しておきましょう。
これは現改善基準でも同じで新改善基準に限った話ではありませんが、意外と知らない人・忘れている人がいます(わたしもつい先日ど忘れしてポカをしました)。
知らない人だけお読みください。
1日の拘束時間をカウントする場合の「1日」とは、始業時刻から24時間後までを言います。
始業時刻から終業時刻までで「1日」は終わりではないんですね。
具体的な例で考えてみましょう。
月曜の2時に始業して15時の終業まで拘束時間が続いたとすると、始業から終業までの拘束時間は13時間です。
でも、次の始業時刻が翌日火曜日の1時だったら、月曜の始業時刻2時から24時間の範囲に入ります。
火曜の始業時刻1時から2時までの拘束時間1時間は、月曜の「1日」の拘束時間にカウントされます。
ということで、月曜日の「1日」の拘束時間は 13時間 + 1時間 = 14時間になります。
この火曜の始業からの1時間は、もちろん火曜の「1日」の拘束時間にもカウントされるので、ダブルカウントということになります。
始業は毎日一定の時刻にそろえた方が、日によって始業時刻が前後する場合よりダブルカウントが少なくなるので、1日の拘束時間のルールを守りやすくなりますね。
なお、このダブルカウントは1日の拘束時間だけの話で、1ヵ月・1年の拘束時間には当てはまりません。
1ヵ月・1年の拘束時間は、日々の始業から終業までの拘束時間を単純に1ヵ月・1年分積み上げた値です。